WMFブランドの歴史
History

1853

ガイスリンゲンにて創業

1853年、製粉所を経営していたダニエルストラウブ(Daniel Straub)は最初の会社として、ガイスリンゲン機械工場を設立し、ヨーロッパ鉄道で急なこう配があるガイスリンゲン峠の鉄道建設に携わっていました。

その後、金属加工マイスターとしての技術、ノウハウを持ち得たシュヴァイツァー兄弟とともに、ドイツのガイスリンゲンに金属製品会社、「ストラウブ&シュヴァイツァー(Straub & Schweizer)」を設立しました。当時の従業員は16人でした。

1865年当時の工場

1862

1862年、ストラウブ&シュヴァイツァーの銀メッキの食器や調理用具は、早くもロンドン万国博覧会で賞をとりました。

1868

ドイツ北部での販売を促進するため、最初の販売子会社を1868年、ベルリンに設立しました。
現在に続く小売店ネットワークの始まりです。

1880

「ストラウブ&シュヴァイツァー」は、エスリンゲンの金属製品会社、「リッター&カンパニー(Ritter&Co.)」と合併し、株式会社「Württem bergische Metallwarenfabrik(WMF)」(「ヴュルテンベルク金属製品工場」)となり、ガイスリンゲンに本社を置きました。当時のWMFの従業員は500人でした。そのころ最初の抽出式家庭用コーヒーマシンで順調なスタートを切りました。

1889

電気銀メッキのカトラリーの生産を開始し、その工程は、生産のコスト削減を実現し、新たな企業価値を生み出しました。
現代アートは、19世紀末にアールヌーボーから始まり、1895年ごろから、花のモチーフ、曲線、非対称的な装飾がWMF製品のデザインにも登場します。ただし、従来のデザインが、まったく消えてしまうことはありませんでした。

1895年当時の工場

1919

ヴァイマールに総合的な造形芸術学校「Bauhaus(バウハウス)」が設立し、WMF社に影響を与えました。
20世紀になると、シンプルで機能的な形状が好まれる傾向が強まり、1927年に新しいコンテンポラリー・デコラティブ・アート部門(NKA)を設立し、標準的な製品群に加え、著名なデザイナーや建築家のデザインによる特別コレクションを展開しました。「Ikora」製品と名付けられたカラフルなガラス製品や金属製品は、美術工芸品メーカーとしてのWMFの名声をさらに高めました。

1927

世界で初めて家庭用の安全な圧力鍋を開発。

最初の圧力鍋Sicomaticは、大ブームを巻き起こしました。「Siko」の愛称は瞬く間に世界へ広まり、蒸気圧を使った料理が流行しました。
現在、WMFの圧力鍋が世界中で愛用されています。

1930

「Cromargan®(クロマーガン)」を商標登録

WMFが1927年から使用している銀のように美しい輝きを持つ耐久性の高い独自開発したステンレスを「Cromargan®」と名付け商品登録を行いました。

1932

最初のCromargan®カトラリーを発表しました。
WMFのクロマーガン(Cromargan®)ステンレススティール製品は、多くの賞を受賞し、今でも高級品の証、デザインの代名詞とされています。

1950~

1950年代、60年代のWMFデザインは、バウハウスで学んだヴィルヘルム・ヴァーゲンフェルド(Wilhelm Wagenfeld)の作品の影響を強く受けています。この時代には、機能性から生まれる形状の美しさが重視されました。
この頃から、銀メッキ製品に代わりCromargan®が主流になり、家庭内の多様な用途に利用されることを想定した日常使いの製品がデザインされるようになりました。ヴィルヘルム・ヴァーゲンフェルドはバウハウスの金属工房で学び、その後ドイツを代表する工業デザイナーとして活躍し、20余年に渡りWMFの仕事を手掛けました。

ヴァーゲンフェルドのデザインした作品

1962

ハイインゲンの子会社で、テーブルナイフの刃の製造を始めました。

1977

自社で包丁の製造を開始しました。

1985

1980年代半ばから、国際的デザイナーとの幅広いコラボレーションが盛んになりました。社内アトリエでのデザイン活動に加え、さまざまな経歴を持つデザイナーの個性がWMF製品のスタイルに良い刺激を与えています。

モダニズムデザインの一例

2009

新素材「Cromargan protect®(クロマーガンプロテクト)」を開発

従来品のクロマーガンのカトラリーと比較して150倍傷がつきにくくなりました。

WMFについて
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